まじめなAVプロダクション社長のブログ

AV業界のことを、詳しく語るサイトです

第19回 それでも日はまた昇る

AVプロダクションについてかなり、悪いことばかり書いてきましたが、今回はそれを少し修正したいと思います。

当たり前のことですけど、AV業界というのは世間では悪い人たちの集まりだと思われていると思います。でも、そんなに悪い人ばかりではないと僕は思います

世間一般の人はAV業界は暴力団がやっていると思っている人も結構いるみたいですけど、現在、僕の知る限りではそのようなAVプロダクション、メーカーはありません。もちろんうわさはありますけど、実際に暴力団が出てきたという話は聞いたことがありません。僕が知らないだけかもしれませんけど、これだけAV出演強要問題が大きく取り上げられても、AVプロダクションやAVメーカーと暴力団との関係がニュースになったのを見たことがないのでおそらくはないだろうと僕は思っています。

あと、これから書いていくことについてですけど、僕がここでAVプロダクションとかAVメーカーというときはそれはこのAV業界で大手と言われる会社についてです。これを十分気を付けておいてください。AV業界には、ほとんどよく知られていないAVプロダクションやAVメーカーもあります。AVはもう個人が趣味で作ってインターネット上に公開することもめずらしくはない時代です。だから、これから僕が言っていることはこうした小さなAVプロダクションやAVメーカーには当てはまらないと考えてください。

ここで僕が言っているのはもう何十年も継続していて、事務所も会社も、ちゃんとある人たちのことです。

さて、そうした人たちがやっている現在のAVプロダクション、AVメーカーというのはむしろ、非常に良心的、常識のある人たちで運営されていると思います。

これまで様々な事件があり、裁判があり、そして法的規制が制定され、業界の中で「やっていいこと」と「やってはいけないこと」が明確になりました。その結果、この業界で生き残っている人たちには悪い人は、ほぼいなくなったと僕は思っています。以前とは比べ物にならないくらいに規制が厳しくなりました。この規制を守ってAVを作ること自体がとても大変な時代になったんですね。

ただ、やっていることがAVなので、なにか問題が起きると非常に大きく取り上げられてしまいますし、またその扱われ方も誇張されたものになります。

だから世間一般の人はそのような報道がなされると業界全体に強い嫌悪感を抱くことになります。

こうしたことは業界の中にいる人たちも十分わかっていて、だからこそ、そのような違法行為には触れないように日々気を付けています。

しかし、どうしても完全にクリーンにやっていくということは難しいのが現状だと思います。その一番良い例がこれまで何度も取り上げた「AVバレ」だと思います。AVに出るとほとんどバレてしまうけど、それをあらかじめモデルさんにはっきりとは言えないわけですね。「少しなら大丈夫(バレない)」とか、「下着のモデルで良いお金になる」とか「パーツモデル募集」とか、そういうことをいまだにやっているところが結構あるわけです。

最近の女性はセックス自体はほとんど抵抗がないんです。彼女たちが気にするのは以下のことだと思います。

1、病気

2、お金

3、バレ

1と2については事前に確認が可能ですのでそんなに重要ではないんです。

AVは相手があらかじめ決まっていますし、男優はしょっちゅう性病検査を受けますし、病気を誰かに感染させたりすると信用を失って仕事も失ってしまうのでそこは非常に気をつけています。風俗で不特定多数のお客を相手にするよりは安全と言えると思います。

お金については本人が納得したうえで出演するので、ここでは一応問題なしと考えます。

多くの場合、問題は3で、AVにでたことが、周りの人にバレることです。これを一番気にする女性が多いわけです。

ここはプロダクションも十分に分かっていてこの点をいかに納得させるかというのが一番大きな仕事となるんですね。

そうして、そこは大抵の場合、本当のことを言わないで、なんとか出てもらうように説得するわけです。でも結局は、いわば女性にウソをついて、AVに出演させて、それで生活しているわけですよね。だから、そのAVプロダクションの社長が自分の娘に同じことができるかというと、当然それはできないと思います。

ちなみに僕がなぜこんなにAVバレ問題について正直になれるかと言えば、その理由は二つあります。一つはそれを宣伝材料にしていること、もう一つはこれによって僕が生活していないことです。

さて、これを読んでいる皆さんに考えてもらいたいのは、それはそれで、それぞれのAVプロダクションは「ギリギリのところでやっている」ということなんです。彼らは絶対にバレないとは言ってないんです。絶対にバレない、バレる可能性がゼロだとは言ってないはずです。これは説得力をただよわせるためと以前に書きましたけど、ここは同時に最終的に女性自身に判断をさせる機会を与えることにもなっているわけです。

そういう意味では「誠実さ」という問題なのかなと思うわけですね。

そして問題が「誠実さ」ということなら、話はこの業界に限らないということになります。

例えば、神戸製鋼が自分の会社で作った鉄の検査結果をごまかして大問題になりました。あるいは、日産自動車が完成した車の検査を資格のない作業員にさせていてこれも大問題になりました。

こんな日本を代表する世界的な大会社でさえ、こんなことが、しょっちゅう起きています。

つまり、こういうことだと思うんですけど、どの業界でも競争がすごく激しいんです。ちょっと油断すると、すぐにほかの会社に追い越されてしまって、生活ができなくなるくらい厳しいんですね、実際には。そうなると、少しくらいごまかしても大丈夫だろうと、これくらいはいいだろうと思うようになるんだと思います。自分に甘くなってしまうんですね。

人間だから、どうしても誘惑に負けてしまうことがあるんだろうと思うんです。

Honesty(オネスティ)というビリージョエルの歌がありますけど、こうした事件があるたびに、この歌を思い出します。

Billy Joel Honesty

♪ If you search for tenderness
It isn't hard to find
You can have the love you need to live
But if you look for truthfulness
You might just as well be blind
It always seems to be so hard to give
Honesty is such a lonely word
Everyone is so untrue
Honesty is hardly ever heard
And mostly what I need from you ♪

www.youtube.com

人間というのは人にやさしくはできるんです

AVプロダクションのマネージャーも社長も、

神戸製鋼の社員も、日産自動車の社員も、そのほとんどの人はやさしい人、愛情にあふれた人たちです。

でも誠実さとなると、これはむずかしい。

先ほど僕は人間は時として自分に甘くなると言いましたが、この歌のすごいところはそこをあいまいにせず、ズバッと誠実さに欠けると言い切っているところだと思います。そしてその誠実さというのが実は、ほとんど、どこにも見つけられないと言っているんですね。

だって、人間はそもそも不誠実なものだ、とここも言い切ってますね。

だけど、一番大事なのはその誠実さというやつなんだ

 

まあ、こういうことなのかなと思います。

 

さて、18回のブログに、leiさんからコメントをいただいたんですけど、とてもよいアイディアだと思います。思いやりのある考えだと思います。

しかし現実味という意味では乏しいと思います。

まず、AVプロダクションはAVメーカーではないんです。AVプロダクションはAVを作っている人にモデルを提供するのが仕事です。だからAVプロダクションがモデルさんの人生を考えるなら、正直に「AVに出たら100%周りにバレるから、バレたくないならAVにはでないこと」、と言うしかないんです。これ以外に選択肢はないと僕は思います。AVプロダクションにおいては、それがまさしく誠実さの証にもなると思います。

さてAVメーカーにAVバレを防ぐために何か期待できることがあるかというと、それはないと思います。結局、この業界の人たちはこれ(AV作成)を生業(なりわい)としています。つまり、生活がかかっています。決して趣味でやっているわけではないんですね。だから、やはり利益を最優先で考えます。そうすると、できるだけ安くつくって、そして、できるだけ高く、たくさん売るという考えになります。ちょっとした無駄なお金も使わないようにしています。最近はAVが売れませんから本当にシビアに考えるんですね。

特に最近は、AVメーカーなんて、できれば撮影もしたくないくらいなんです。どうせ新作を作っても、たいして売れないんですから。もっと言えばAVメーカーは半分以上がもうやめたいと思っているんです。だってほとんどのところは、もう儲からなくなっているんです。でも従業員もいるし、AVやめて次に何をしたらいいかわからないから続けているだけなんですね。こんな状況の中でモデルさんのプライバシー保護のためにお金をかけることがされるとは、きわめて考えにくいわけですね。

一方、AVプロダクションはモデルさんを供給するだけですから、リスクがないので、その点はAVメーカーとは立場が異なります。

AVプロダクションというのは、本当にモデルさんとの一期一会の世界で、きれいなモデルさんがいてくれて、条件に納得してAVに出てくれるのであれば、それですべてがうまくいくんですね。いわばモデルさんがすべてと言ってもいいんです。

だからAVプロダクションはこれからも、これまでと同様に、きれいな若い女性をなんとか口説いてAVに出てもらおうと、いろいろと手をつくすのでしょう。

そしてそれは、最終的には、まさしくleiさんの指摘のように、若い女性の「世間知らず」につけこむ結果となるでしょう

そして、まさしくそれが事実だから、ほとんどのモデルさんはAVに出たことを後悔するんですね。映像媒体がDVDからデジタルデータに変化してインターネット配信によって行われる現在、こうした過去の映像が長期にわたって残存するということが、この問題に大きく影響しています。

さてleiさんは「AVは作品であり、必要善であり、悪でもある」と言われていますけど、僕自身も、まさしく、AVにはいろいろと問題はあるけど、これからもしばらくは存在し続けると思います。

そして、悲しいかな、やはりそれは、多くの世間知らずの若い女性の軽率な判断によって成り立っていくのだろうと思います。

でもでもなんですけど、たくさんのAVに出た女性をみて思うことなんですけど、僕が知る限り最終的に全員が立ち直ってしまうんですよね。

一時的にすごく落ち込むんですけど、皆さん、結局はしばらくすると元気になっていくんですね。このメンタルの強靭さ、それが女性の強さだと思います。おなじくらいのプレッシャーが男にかかると多分、男は大半が耐えられないのではないかと思いますけど、女性にはそれに耐える力、もっと言えばそれをはねかえしてしまう力があるのだろうと思います。

さて、今回のタイトルは「それでも日はまた昇る」でしたけど、これは良い意味で使いました。AVバレても、全然普通で、元気に生きている女性の強さに敬意を込めたタイトルです。

悪く言えばそれは、図々しさ、しぶとさ、身勝手さ、ですけど、生きていく力とは、むしろそういう力のことなのだと思います。

 

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