まじめなAVプロダクション社長のブログ

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第18回 AIの衝撃 ~AV女優がいなくなる未来~

FakeApp というソフトがあるんですけど、このソフトを使うと、動画の顔の部分だけほかの人の顔にできるんです。いわゆるAIを使った技術らしいんですね。

顔の表情というのは本当に複雑で、たった一つのしわでも、その表情に大きな影響を与えます。目つきだけ考えてもそうです。「目は口ほどにものを言う」とか「目の色が変わる」とか、目に関することわざがありますけど、目つきだけで表情が全く変わってしまうように、表情というのは本当に多様に変化するわけです。

AIはいくつかのデータをもとに、その人の表情を学習して、もともとのモデルさんと同じ表情を、別のモデルさんの顔に投影するソフトです。

これをAV映像につかうと、AVモデルさんの顔だけ、別の女性の顔、例えばガッキー(新垣結衣さん)の顔にすることができるんです。すると体はAVモデルさんなんですけど顔はカッキーで、まるでガッキーがAVに出てるみたいな合成映像ができるわけです。

で、この映像がすごく良くできていて、ぜんぜん合成とわからないくらいに上手に合成映像を作ってしまうんです。AIがガッキーが感じている表情をつくって、それをAV女優の顔と取り換えてくれるんです。実際にガッキーでそうした映像を作った人がいるみたいです。

で、このソフトは外国の人が作ったんですけど、海外では有名な女優さんの顔を勝手に利用したニセAV映像が作られて、結構大きな問題になっているようです。

ただ、このソフトを本当に上手に使おうとしたら、それなりのテクニックが必要となるようなので、現時点では、まだ誰にでも簡単にというわけにはいかないようです。

しかし、こうした技術がかなり身近になってきたことは事実ですし、将来はますます簡単に精巧な映像が、誰にでも作れるようになると想像できます

このように人の顔を取り換えて映像を加工する技術を[deepfakes]と言ったりしていますけど、この技術にさらにいくつかの機能を加えて、例えば実際には存在しないけど、とても美しい女性の顔を作って、それをすでに撮影した映像のAVモデルさんの顔と取り換えたりできるようになれば、AVメーカーはモデルを使わなくなっていくかもしれません。また胸だけ大きくしたり、足を細くしたりとかそういう映像加工もできるようになるでしょう。

そうすると、AVメーカーは既存の映像をもとに、実際に撮影をしなくても新作AVをつくれるようになるでしょう。

有名な芸能人の女優さんの顔だけでなく、すべての人が自分の顔を勝手に映像に使われるというのは犯罪と言っていいでしょうし、ましてAVに使うということがは絶対に許されるべきではありません。

しかし、実際に存在しない美女の顔を使ってAVをつくること自体については、今のところ特に大きな問題はないと思われます。(もちろんですが、少女もの、レイプもの等、映像の内容自体に問題があるものは除きます)

これからのAVプロダクションは、生身の女性モデルさんを抱えているところではなくて、たくさんのきれいな顔の映像データを持っているところとなるのかもしれません。

そんな風になったら、AVモデルさんは必要なくなって、将来は、いなくなってしまうかもしれません。そうなると少し寂しい気もします。

でもそうなったら、AVに出演したことがバレて悩む女性もいなくなるということですから、その意味ではよい未来なのかなと思います。