まじめなAVプロダクション社長のブログ

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第12回 AVモデルさんのギャラについて⑦

そもそもですけど、AVモデルさんは、平均すると、いったいどれくらいギャラをもらうのでしょう。一本当たりではなく、「全部合わせて」です。

AVモデルになったら、ものすごくたくさんお金が稼げると思って、この業界に入ってくる人が大勢いるんです。

でも、実際にどれだけ稼げるかということを、きちんと理解している人は少ないと思うんです。

プロダクションやスカウトマンの言うことを真に受けてはいけません。プロダクションのサイトを見ると、なんだか、すごく簡単に月に100万円くらい稼げるみたいなことを書いているところがたくさんあります。しかし、具体的に考えてみると、月に100万円稼ぐことが、いかに大変かということがすぐにわかります。

例えば、AVモデルで一カ月に100万円稼げるとしたら、企画モデルだと月に最低10本以上仕事が無いと無理でしょう。でも企画モデルとして、一回の撮影で10万円のギャラがもらえるということはそんなにありません。

企画モデルは「ちょこっと」出るような仕事が多いからです。ナンパものなどの、いわゆる素人ものなんかが典型的なんですけど、AVモデルとしてではなく、素人として出演するわけですから短い時間のものが多いわけです。またそうした撮影現場は、たくさん出れば、出るほど、素人モデルとしては仕事が減っていきます。顔が知れてしまったら素人としての出演はむつかしくなってしまうからです。

企画単体モデルとしてなら、少ない撮影で100万円を達成できるでしょう。しかし、それでも月に3本から5本以上仕事をしてようやく、100万円に達成できるわけですね。

企画単体モデルさんというのは、2種類に分けることができると思います。一つは、もともとは単体モデルだったモデルさんが企画単体として落ち着いてきたというケースです。もう一つは最初のデビュー時に、企画モデル以上、単体モデル未満という扱いで企画単体女優としてデビューしているモデルさんです。

企画単体モデルさんとしてデビューしたモデルさんも、単体モデルさんと同様、最初は新人として、そこそこ売れるんですけど、その売れ行きは、長くは続きません

そこで企画単体として踏ん張れるモデルさんもいるにはいますが、かなり少数です。

ただ、企画単体女優としては仕事が無くても、企画女優としての仕事はしばらくあると思っていいでしょう。

つまり単純にギャラが下がってしまうのですが、ギャラが安くなれば撮影をしたいという新たなメーカーが出てきます。企画ものなどを制作しているメーカが企画単体の金額は出せないけど、企画モデルの値段なら撮影したいというところがでてくるんです。

 しかしそれも長くはつづきません。企画メーカーは、一度使ったモデルさんを再び使うことはほとんどありません。

このように考えてみると、AVモデルの寿命というのは一部のモデルさんを除いてとても短いのが現状です。

非常におおざっぱな言い方ですが、AVモデルになって、100万円以上のギャラを稼げる女性は全体の1~2割のように思います。
(これは一カ月ではなく全部でです。いわゆる生涯のギャラとしてという意味です)

 最低でも1000万円は稼ぐつもりでこの業界に入ってきて、実際に100万円しか稼げなかったら「話が違う」となるのもうなずけます。

友達や家族などにバレても、それなりの対価を手にできれば、納得がいくというものですが、思っていた金額の半分にも満たない金額では、騙されたと思うのも無理はないでしょう。

AVモデルとして稼ぐことができる金額は、思ったより少なく、思い切ってAVモデルになることを決断しても、あとで考えてみると全然、割に合わない仕事だったと後悔する女性が圧倒的多数だということをわかってほしいと思います。

実は、今のAV強要問題の根底にあるのは、こうしたことだと僕は考えています。

AV出演を考えるなら、AVモデルになることのリスクと、それによって得られる対価を天秤にかけて、よ~く考えた上で、決断しなければならないのです。

 

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